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10回目を迎えたリーフチェック(RC)西表島網取湾ヨナ曾根報告
サンゴ被度の高い西表島ヨナ曽根
2006年6月10日、西表島ヨナ曾根で記念すべき10回目のリーフチェック(RC)を無事終了しました。日本国内でこの10年間、休むことなくRCを実施し続けられた唯一の調査地点です。参加者はチームリーダー(TL)の水中生物ネットワークの伊東さん、チーム科学者(TS)の西表島エコツーリズム協会の伊谷さん、ブルーポイントの広松さん、加藤さん、コーラル・ネットワークの豊島さん、安部の6名でした。
この調査地点では、1997年の台風、1998年の大規模白化現象の影響でハードコーラル(HC)比率が20%にまで落ち込みました。今回の調査の結果、HC比率は82.5%(3mライン)、77.5%(10mライン)と過去に無いほど高く、回復率が非常に高いことが分かりました。また、10回目のご褒美だったのか、今回は稀な生物としてマンタ、ウミガメ、ネムリブカが見られるという、うれしいRCになりました。
さて、今回の10回記念を迎え、長年取り組んでいらっしゃるダイビングサービス「ブルーポイント」の広松さんに、この10年間を振り返ってのお話を伺いました。
ヨナ曾根でのRCは、1997年以来TLを務めていらっしゃる伊東さんを中心に、「八重山・白保の海を守る会」や石垣島のDS「ダイブクリエイト」の佐伯さんのアドヴァイスを受けて始まりました。また、東海大学西表網取実験所にいらした横地先生(1997年当時)にご協力いただきました。先生が、ご自分のフィールドの中から、RCに最適な場所として選んでくださったのがここでした。
TSは、最初の数年間は横地先生にご担当いただき、その後、伊谷さんに引き継いでいただき、現在に至っています。
広松さんは、「とにかく10年間無事終わって良かったと思うと同時に、一度は20%程度にまで下がったHC比率が、80%を超えるほどまで回復したことが心から嬉しい。また1998年の白化現象の影響が顕著にあらわれているものの、その回復の過程が数値データで目に見えるのは非常に喜ばしい。特にこの地点での10年間の変遷をいろいろな場面において引用されているのを見るととても誇らしい。また、RCを重ねるにつれ、HC比率が高くなるとチョウチョウウオの生息数も増える等、サンゴの健康度と魚類の生息数の関係などが少しずつわかってきて楽しい。」とお話ししています。
長く西表島に住んでいる広松さん。以前のこの海域の様子をこう語っています。「20数年前には数千匹のブダイの壁が見られるほど、魚類が豊富だった。サンゴも目視被度で95%位はあった。島の周辺のどこに潜ってもチョウチョウウオもブダイも、もっともっと数多く生息していた。あの頃RCをやっていたらデータシートの記入欄が足りなくて大騒ぎになっていたかもしれない。あの頃はカンムリブダイの群れも陸から見えるほどたくさんいた。ぜひとも、その光景をもう一度再現し、子供や孫の代まで残しておきたいと思う。」
広松さんが1つ残念に思っていらっしゃるのは、現在までのRCヨナ曽根参加者が身内(水中生物ネットワーク、RCリピーター、石垣&西表の住人)中心になっていることです。今後は一般のダイバーの方にも、ぜひ西表でのRCに足を運んでいただきたいとのことです。
始めたことを中断することなく継続するというのは大変なことです。伊東さん、広松さんに心から感謝申し上げます。また、今後西表に行かれる方はぜひヨナ曽根RCと日程を合わせ、参加してみてください。
執筆 安部
-Coral Network News 2006.No.7より転載・加筆
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西表島ヨナ曽根の位置
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10年間のリーフチェックデータ(1997年〜2006年)

